お知らせコラム

冠心調血飲(かんしんちょうけついん)

冠心調血飲は…

血の巡りをよくしてくれる丹参、紅花、芍薬、川芎の4つの生薬に、木香、香附子、といった気の巡りを整え血の巡りを助ける2つの生薬を加え、計6つの生薬を配合しています、この6つの生薬が協力し合い、頭痛や頭重などを改善に導きます。

血のトラブルを解決に導く…丹参製剤
私たちの体の中では血液が毎日からだの状態に合わせた速さで流れています。健康状態が良いほど血液はサラサラしているといわれ、十分な量の酸素や栄養素、要らなくなった老廃物を運んでくれます。しかし、不規則な生活習慣やストレス、運動不足などによって血液がドロドロした状態になると、血の流れが悪く、滞りやすくなってしまいます。この状態が瘀血(おけつ)です。
瘀血になると、頭痛、頭重、めまいといった血のトラブルが起こりやすくなります。こうした状態を改善してくれるのが、活血化瘀剤である「冠心調血飲」です。

丹参とは…シソ科のタンジンの根を乾燥したものです。血管拡張作用があることが知られており、頭重やめまい、肩こりの改善に使われています。
紅花とは…菊花の紅花の管状花を乾燥したもので、薬膳の素材としても知られている花です。駆瘀血(くおけつ)作用や鎮痛作用があることが知られており、頭痛や肩こり、動悸の改善に使われています。

様々な血のトラブルを解決に導く生薬…「丹参(たんじん)」
丹参は、日本ではあまり知られていない生薬です。しかし、中国では古くから使われていて、「丹参は心に入るから赤参という」と言われており、心臓などの循環疾患に効果的であると考えられてきました。現代では、血管拡張作用などが確認され、心臓のみならず、全身の血の巡りをよくする妙薬であることがわかってきました。丹参の様々な魅力について…

・「人生100年時代」の病気のリスク
「100歳生きて当たり前」…世界に誇る長寿国となった日本では、いかに病気にかからず、いつまでも元気に老後を過ごすかが重要で、健康寿命の延伸が課題となっています。
それを実現するための目標の一つに、生活習慣病の予防があります。病気が重篤になってから病院に駆け込むのではなく、一人一人が日頃から自分の健康状態に留意し、「自分の体は自分で守る」意識がますます重要になってくるのです。
生活習慣病には、高血圧、脂質異常症、糖尿病などがありますが、その要因となる動脈硬化は、動脈の血管が硬くなって弾力性が失われ、血管が詰まりやすくなった状態です。血流悪化を引き起こし、進行すると狭心症や心筋梗塞、脳卒中などにかかわる血流や血管の病気に発展してしまいます。
このような血流・血管の状態を改善する生薬の代表格として「丹参」が挙げられます。

・血流をよくし、血管を丈夫に保つために…
血液の通り道である血管がボロボロで、血液の交通渋滞が起こりやすいがどうかは、日頃の生活習慣病が大きく影響しています。動脈硬化のリスクとしては、加齢や運動不足、喫煙、偏食、ストレス、さらに高血圧や糖尿病の基礎疾患の有無など、様々な要因があり、一朝一夕で動脈硬化を改善することは不可能です。だからこそ、普段から常に血管を丈夫に保ち、血液がスムーズに流れるような対策を講じておくことが大切なのです。
東洋医学では、このような血の滞りが起こっている状態を瘀血といい、腫物やしこりも凝り固まって動かないものとして瘀血の一つと考えられています。瘀血の代表的な症状としては体の辛い痛みが続く、皮膚の黒ずみやしみが消えにくい、内出血をよく起こす、といったものが挙げられ、その緩和には血の巡りをよくする活血化瘀薬(駆瘀血薬)と言われる生薬の出番になります。

・血の巡りに役立つ丹参…
活血化瘀薬に分類されている生薬は様々知られていますが、なかでも注目されているのが、丹参です。丹参は、主に中国に自生しているシソ科の植物で、その根を乾燥したものです。中国最古の薬物書「神農本草経」に収載され、「心複邪気(しんふくじゃき)、腸が鳴り水のような下痢をするもの、寒熱積聚(かんねつしゃくじゅ)を主る。癥(ちょう)を破り瘕(か)を除き、煩満(はんまん)を止める、気を益す」と記されており、また、本草学の集大成書として知られる「本草綱目」には「血を活かし、心、包絡を通じ、疝痛を治す」と書かれています。現代的な解釈では、主に心に働きかけ、血管を拡張し、柔軟にして、血の巡りをよくすることで、胸や腹などの辛い痛みを止め、腫れ物やしこりを取り除き、悩みなどの気持ちを落ち着かせる作用があると言われています。さらに近年の研究では、丹参の主成分であるタンシノンⅡAに、冠細動脈弛緩作用があり、心筋梗塞などの循環器疾患への効果が明らかになっています。

・生薬の組み合わせで、より効果的に
丹参は主に血の巡りをよくすることで、その作用を発揮しますが、東洋医学では、血を動かすには目に見えないエネルギーである気の力も必要である、という考えがあります。中国最古の医学書とされている「黄帝内経」には、気と血が体を巡り、相互に協力し、バランスを取ることで生命活動が営まれていると記されています。つまり、「気が巡れば血も巡り、血が巡れば気も巡る」ということです。したがって、瘀血を取り除くには血の巡りをよくする生薬だけでなく、気の巡りをよくする生薬を配合した方がより効果的といえます。実際に、丹参とともに配合される生薬として、同じく血の巡りをよくする紅花、芍薬、川芎や、気の巡りをよくする木香、香附子があり、これらが協調的に作用することから、現代の漢方薬として使用されています。

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