免疫の暴走と腸内細菌の関係
花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息といったアレルギー疾患。 近年、腸内細菌がこれらの疾患に関与していることが分かり、 注目されています。腸には全身の60~70%もの免疫細胞が集まっており、 全身の免疫機能に関与しています。 免疫細胞が過剰に働くとアレルギー自己免疫疾意を引き起こしますが、この“免疫の暴走” を抑えるブレーキ役が「制御性T細胞(Tレグ細胞)」で、 腸内細菌が出す物質の作用で生み出されていることがわかっています。
(参照:NHKスペシャル「人体」シリーズ→「人体」万病撃退!腸が免疫の鍵だった)
花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息といったアレルギー疾患。
(参照:NHKスペシャル「人体」シリーズ→「人体」万病撃退!腸が免疫の鍵だった)
クロストリジウム菌が出す酪酸が鍵!
慶應義塾大学の本田賢也教授は、 健康な人の腸内細菌をマウスの腸に移植した実験を行い、20〜 30種類のクロストリジウム菌がTレグを増やす能力が高いことを 突き止めました。さらに、どれか1種類では十分にTレグを生み出せないのに、 ある17種のクロストリジウム菌が一緒にいると、 大量のTレグが生み出されることがわかったのです。実際に、 免疫の暴走が起きて腸で炎症が起こりやすい状態になったマウスの 腸内に17種類のクロストリジウム菌を入れたところ、 免疫の暴走が抑えられ、 症状が抑制されることが確かめられました。 カギを握るのはクロストリジウム菌が出す「短鎖脂肪酸」で、 中でも重要だと考えられているのが「酪酸」です。 これまでの他の研究から、 酪酸によってTレグが増えることが確かめられており、 この17種のクロストリジウム菌も大量の酪酸を出すことがわかっ ています。
慶應義塾大学の本田賢也教授は、
善玉菌+食物繊維で腸内環境を改善
クロストリジウム菌は、 エサである食物繊維を多く食べるほど盛んに「酪酸」を放出し、 それによって腸でたくさんのTレグを生み出すことがマウスの実験 により確かめられています。不足することがないよう野菜、穀物、 豆類などを中心に食物繊維を意識して摂取しましょう。なお、 乳酸菌などの善玉菌そのものと、 オリゴ糖や食物繊維など善玉菌のエサになるものを一緒に摂る「 シンバイオティクス」という考え方があり、 効果的な腸活法として注目されています。
(シンバイオティクスの「シン」には、「一緒に」 という意味があります)動物実験でササヘルス(クマ笹抽出液)は抗菌性試験により、 悪玉菌である黄色ブドウ球菌や大腸菌の繁殖を抑制する作用がある ことが確認されており、腸の環境に良い影響を及ぼします。なお、 食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、 両方をバランスよく摂ることが大切です。 ササヘルスには水溶性と不溶性の両方が含まれています。
クロストリジウム菌は、
(シンバイオティクスの「シン」には、「一緒に」