お知らせコラム

食べ過ぎやすい現代の食生活に・・・コタロー通信

食欲の秋といわれるように、美味しいものが多く出回る季節となりました。
これから年末年始にかけては飲食の機会も増え、つい食べ過ぎてしまう時期が続きます。
漢方では食べ過ぎによって、飲食物の消化が滞ることによって生じる不調(食積)に対しては、山楂子、麦芽、麹など「消導薬」を含んだ方剤が用いられてきました。
歴代の医家が常用した方剤をまとめた『医方集解』(汪昂著)では消導之剤に、食積に使用する方剤が整理されています。
そのうち、脾胃の湿をさばく平胃散の加味方には、
「特に匂いのあるゲップや、口が酸っぱいというような状態には、麦芽・炒麹を加える」とあり、消導薬を配合する工夫が示されています。
傷食傷飲を治す保和丸の記載には、
「…山楂子は油っこい・生臭い食べ物を消す、神麹は酒食が停滞している状態を消す、麦芽は穀物を消し、硬いものを柔らかくする…」とあり、食積を引き起こす飲食物に応じて、それぞれの生薬の役割が示されています。
『漢方後世方解説』(矢数道明著)では、食積の症状の程度に応じた治療方針が述べられ、「『消』とは、停滞せる機能を行らすことであり、『導』とは停滞せるものを排除することを意味する。症状の軽いものは和解の消(化)剤を用い、その重きものは峻下の(通)導剤を用いるのが定則である」とあります。
さて現代は飽食時代といわれ、日常に食べ物が溢れています。
食生活では、よく噛まない、早食い、ながら食べ、遅い時間の夕食などにより、知らず知らずのうちに軽い消化不良を起こし、胃腸に負担をかけていることも少なくありません。
矢数先生の方針をふまえると、現代の食生活で日常的に生じやすい軽い消化不良には、消化を助ける生薬やそれらを含む方剤を用いることが適した対応と考えられます。特に夜遅い食事は、就寝時間になっても消化活動が終わらず、胃腸を活発に動かしてしまいます。
このような状態で眠りにつくと、睡眠による疲労回復が妨げられ、慢性的な疲労につながるともいわれています。
疲労がとれない、あるいは、眠りが浅いといったお悩みの背景には、食べ過ぎによる消化不良が関わっている場合もあります。
健やかな消化と毎日の健康維持のために、食べ過ぎによる身体への負担を和らげる山楂子、麦芽などを含む製品を、ぜひお役立てください。(コタロー通信)

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