お知らせコラム

フレイル予防で健康を維持・・・ササヘルス

 最近疲れやすくなった、歩く速度が落ちた・・・
こんなふうに感じている人は、もしかしたら「フレイル」かもしれません。
フレイルとは、いわば要介護の手前の状態。しかし適切な対策で元に戻る可能性があります。フレイルを正しく理解し、健康を維持しましょう。
人生100年時代、いかに健康寿命を延ばすかに関心を抱いている人は多いでしょう。そこで、ぜひ知ってほしいのが「フレイル」です。フレイルとは、わかりやすく言えば「加齢によって心身の活力が低下した状態」のこと。「健康な状態」と「介護が必要な状態」の間、つまり「要介護手前の状態」ということもできます。
では、フレイルとは具体的にどのような状態をいうのでしょうか?
セルフチェックによく用いられるのは、
①理由不明の体重減少、
疲れやすさ、
③歩行速度の低下、
④握力の低下、
身体活動量の低下、の 5 項目。
このうち3 項目以上該当したらフレイルと考えてください。フレイルをそのままにしておくと、病気にかかりやすくなったり、転びやすくなって打撲や骨折のリスクが高まったりします。入院をきっかけに寝たきりになる可能性もあります。
ただし、フレイルは病気ではありません。適切な対策をすれば、元の健康な状態に戻る可能性が大いにあります。そもそも「フレイル」の語源は、海外の老年医学の分野で使用されている英語の「Frailty(フレイルティ)」。日本語に訳せば「虚弱」などですが、日本老年医学会は、議論の末、「フレイル」という表現で提唱することを決めました。それは「対策次第で元に戻る」というメッセージを伝えたかったからです。
対策の柱となるのは3つ。まずは食事です。基本は朝、昼、晩をバランス良く食べること。特に筋肉をつくるたんぱく質を意識して多く摂るようにしましょう。口腔内を清潔に保ち、定期的に歯科を受診することも、いつまでもおいしく食事をするための大切な心がけです。
2つ目が運動です。ウォーキングや水泳といった有酸素運動でも筋力トレーニングでもかまいません。自分の体調や体力に合った運動を継続するようにしてください。筋肉は、ケアをしないと、20歳前後をピークに減少していきます。運動習慣がない人は、現在フレイルに該当しなくても、今から習慣づけましょう。散歩や掃除なども、運動と同じような効果が期待できます。そしてもう一つが社会参加です。伴侶を失ってひとり暮らしになったり、病気をきっかけに外出が面倒になったりして社会との接点が希薄になることが、フレイルの入り口とも言われます。短時間でも毎日外出をして人と話す、趣味や習い事などをするなど、できるだけ社会とつながるようにしましょう。フレイル予防は、いつ始めても早くありません。元気な100歳を目指し、ぜひ日々の生活で予防を心がけるようにしてください。(KIYORA 監修 溝尾朗 患者目線のクリニック虎ノ門)
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