これからの季節、咳に悩まれる方が多くなります。咳は体への負担も大きく治療を希望される方が多い症状です。咳に用いられる西洋医学的治療薬の代表は、中枢性鎮咳薬(コデインなど)で、原因に関わらず咳を抑制する働きがあります。咳は生体が異物を外に排除するための防御反応であるため、無理に抑制するべきではないと、中枢性鎮咳薬の使用に不安を感じる方もいらっしゃるそうです。ご使用に不安を感じる方には、漢方薬がおすすめです。漢方薬は咳を無理に抑制するものではありません。咳を引き起こしている不調を改善することで咳を鎮める効果が期待されます。加えて、主な中枢性鎮咳薬は、眠気や便秘などの副作用が現れることがあります。そのため、それらの服用中は自動車の運転※、機械類の操作など危険を伴う作業が行えないほか、受験生にとってもデメリットになります(※道路交通法第 66 条違反)。
漢方薬であれば、眠くなる成分は配合されていませんので、車の運転、機械作業をする方、受験生の方でも安心してご使用いただけます。咳の漢方を選ぶ際には、原因・症状・体質にあったものを選ぶことが大切です。乾燥性か、湿性かで分け、その後は特徴に合わせてご選択ください。
乾燥性の咳嗽
肺の乾燥タイプ:秋に増加。肺が乾燥することで咳が出現
【特徴】痰がない、あるいは少量の粘稠痰を伴う、気道、鼻腔、口腔の乾燥感、乾燥した環境・気候で出現・悪化
【方剤】麦門冬湯、竹葉石膏湯(肺の熱タイプにも)など肺の熱タイプ:肺の熱(炎症など)が強まることで咳が出現
【特徴】黄色い粘稠痰を伴う、のどの炎症・痛み、鼻づまり、頭痛、発熱、温まる(布団に入るなど)と出現・悪化
【方剤】麻杏甘石湯、小青竜湯合麻杏甘石湯、滋陰降火湯(肺の乾燥タイプにも)など
湿性の咳嗽
肺の痰飲タイプ:肺に水の病理産物(痰飲)が停滞することで咳が出現
【特徴】比較的多量の水様性の痰を伴う、胃内停水傾向、歯痕舌、雨天・高湿度で出現・悪化
【方剤】半夏厚朴湯、参蘇飲、柴朴湯など肺の冷えタイプ:冬に増加。肺が冷えることで機能が失調し、咳が出現
【特徴】多量の透明な水様性痰、サラサラした鼻水、寒冷刺激で出現・悪化
【方剤】小青竜湯、麻黄附子細辛湯など
(コタロー通信)

