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家庭の健康を守る頼もしい生薬・・・板藍根 中国的生活203

板藍根は、アブラナ科の植物・ホソバタイセイの根のこと。中国では古くから生薬として用いられ、消炎・解毒・解熱のほか、抗菌・抗ウイルス作用があることでも知られています。風邪やインフルエンザはもちろん、感染性胃腸炎、口内炎、皮膚炎、肝炎といった様々な感染症や炎症に用いられています。
板藍根は、中国ではどの家庭にも常備されていて、外出から帰ったら煎じ液でうがいをする習慣があり、また、健康茶として普段から愛飲されています。特に、かぜが流行する冬場には、学校でも予防として板藍根が使われていて、板藍根の煎じ液を喉にスプレーしたり、休み時間にみんなでうがいをしたり、子供たちの風邪予防に大活躍なのだそうです。ちなみに、昔は会社の食堂で大きな鍋に板藍根を煎じ、社員に配ることも珍しくなかったのだとか。希望すればだれでも飲めるので、冬の「食後の一杯」が定番になっていたそうです。
空気が乾燥し寒さが厳しくなる冬は、風邪などの感染症などにかかりやすい時期ですが、中医学では、解熱作用や抗菌作用などがある生薬が使われます。「清熱解毒薬」と言われる板藍根をはじめ、金銀花、連翹などが代表的で、抗ウイルス作用もあるため、インフルエンザなどの感染予防にも使用されます。
日本では近年、健康茶やのど飴なども親しまれる板藍根。冬の元気を守る心強い味方になってくれるので、ぜひセルフケアに取り入れてみて下さい。

板藍根
ホソバタイセイアブラナ科の2年草の植物で、薬用には根などを乾燥したものを使用。
性味:寒苦
帰経:心、肺、肝、胃
効能:清熱解毒、涼血利咽(熱を冷まし、解毒する。喉の通りを良くする)

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