ようやく記録的な暑さも落ち着き、日に日に秋の気配を感じる今日この頃ですね。寝る時も、今まで暑くて寝苦しかったのが、涼しく過ごしやすくなってきたように思いますが実は、
この時期、質の高い睡眠をとれていますか・・・
・90%の方が秋~冬に睡眠の悩みを感じると回答
ある調査では90%の方が、秋~冬にかけてのこの時期に、睡眠に関する悩みを感じやすいと回答しています。具体的には、どのような悩みを感じているのでしょうか?
1位:朝すっきり起きられない
2位:眠りが浅く途中で起きてしまう
3位:寝つきが悪い
多くの方が睡眠の「時間」よりも「質」に悩みを抱えていることが分かります。
・本来、秋~冬は「睡眠の質を改善」するのに最適な季節
夏は、暑さや湿気で寝つきにくく、エアコンをつけて寝てもタイマーが切れると起きてしまったりと、なかなか厄介ですよね。冬後半の一番寒いと言われる時期(12月後半~2月頃)は、寒さで体が冷えてしまい寝つきに時間がかかったり、
また、起床時も寒さで中々起きられないなどの理由から、睡眠の質が低下することが多いとされます。春は、進学・就職などで新生活が始まる時期でもあり、それに伴う生活環境の変化でストレスが増えるため、こちらも睡眠の質に影響が出やすい時期です。
その点、秋~冬は気候も穏やかで、一般的に花粉などアレルギーの原因も減るため、ぐっすり眠れる良い季節といえます。
またこの時期は、春のような環境の変化も少なく、心身へのストレスも減り、比較的穏やかな気持ちで毎日を過ごせます。
そのため、本来なら「秋は睡眠の質を改善するには最適な季節」といえるでしょう。
しかし、・・が「睡眠の改善」を邪魔している
条件的に、秋~冬は睡眠の質を改善するには最適な季節といえるのですが、一方で睡眠の質が低下しやすい時期でもあります。ぐっすり眠れる季節なのに睡眠の質が低下?と疑問に思われるかもしれませんが、その理由をみていきましょう。
寒さによる血行不良
ヒトは、体の中心部分の体温(深部体温)が下がると眠気を感じ、寝つきが良くなります。
体温には、手足など体の表面で気候などにより変化しやすい「皮ふ温」と、脳や臓器など体の中心の機能を守るために一定の温度に保たれる「深部体温」の2種類があります。深部体温は、手足の血管が拡張して血流をめぐらすことで、熱を逃がし下がっていきます。深部体温が下がることで、眠気が強まり、睡眠の質が高まりますが、血行が悪いとこの機能がうまく働きません。結果、深部体温がなかなか下がらず、寝つきが悪くなるのです。冷え症の方は手足の血行が悪く、深部体温が下がりにくいため、寝つきが悪くなりやすいと言われています。赤ちゃんが眠くなる時に手足が温かくなるのは、体の内部の深部体温を下げるために熱を放熱しているからといわれています。
「セロトニン」不足・・・
セロトニンは、精神を安定させる作用がある脳内の神経伝達物質で
セロトニンの原料となる「トリプトファン」不足
セロトニンは、太陽光を浴びる事で分泌されますが、原料が不足していたら太陽光を浴びても充分な分泌はできません。セロトニンの原料は「トリプトファン」と呼ばれる必須アミノ酸の一種です。トリプトファンは体内では生成できないため、食事から摂る必要があります。
今日からできる、睡眠の質を上げる方法
① 寝る前に体温を上げておく
深部体温が高い状態から低い状態への落差が大きいほど、眠気が起きやすくなります。夕方に30分ほどの軽い運動をする、夕食に温かいものや辛いものを食べる、寝る1時間~1時間半前に入浴などをすることで、血行も良くなり、深部体温も上昇します。その後、深部体温が下がっていくにつれ、眠気が引き起こされます。
② 太陽の光を浴びる
日照時間が短い秋~冬は、積極的に太陽の光を浴びてセロトニンの分泌を促しましょう。睡眠をサポートするホルモン、メラトニンはセロトニンが原料となります。日光を浴びて十分にセロトニンが分泌されると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌も高まります 。日光浴をするタイミングは、起床直後がベストです。セロトニンには脳と身体を活性化させる作用があり、起床直後に日光を浴びてセロトニンの分泌を促すことで、スッキリした目覚めが期待できるからです。起床直後が難しい場合でも、午前中に行うことをおすすめします。午後の日光浴は、紫外線が強くなりすぎるため、おすすめできませ
③ 朝食にバナナと牛乳
セロトニンの原料であるトリプトファンを補給することも大切です
・大豆製品(豆腐・納豆・みそ・しょうゆ など)
・乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズ など)
・ごま
・ナッツ類
・バナナ
・卵
バナナのトリプトファンの含有量は100g中15mgとそれほど