感染確認から 5 年目となり、感染症法上の位置づけが 5 類感染症に移行した新型コロナウイルス感染症。これまでコタロー通信にて、その後遺症について紹介をさせていただきました。
今回は、子供の新型コロナウイルス感染症後遺症(以下、コロナ後遺症と略)について、東京都リーフレット「子供の新型コロナウイルス感染症後遺症について」からダイジェストを紹介いたします。
・子供のコロナ後遺症では症状が多岐にわたり、症状の影響により授業や部活動についていけなくなったり、学校に通えなくなるケースがある。日頃から体調を崩しやすい子供で起こりやすい。
・コロナ後遺症だと予想しても、他の病気が隠れていることもある。例えば、鉄欠乏性貧血による倦怠感や易疲労感など、原因が特定され治療できることがある。
・症状や体調不良によって日常生活・学校生活に影響がある場合は、かかりつけ医などの医療機関に相談することが重要。
・実際のケース
軽 症:小学5年生;感染後、易疲労感が続き、体育の授業は見学。帰宅後昼寝。
中等症:中学2年生;コロナ感染中から、頭がぼーっとして集中できない症状、登校再開後、学校の授業を理解できなくなった(ブレインフォグ)。
重 症:高校1年生;熱はすぐ下がったが、倦怠感が強く、自力で立ち上がれなくなり病院に入院、退院後も倦怠感が続き、授業はオンラインを活用。
・コロナ後遺症では、今までできていたことが困難になることもあるが、多くの場合は、ゆっくりであっても、時間の経過とともに症状が改善するとされています。
・コロナ後遺症の特効薬はないが、主治医による指導のもと、内服薬等で症状を和らげ、子供の症状や体調に合わせて生活を調整していく。無理せず、焦らず、徐々に元の生活に戻していくことが肝要とされています。
海外での調査では、集計された 19 歳以下の小児患者約 15,000 人の 16.2%が、コロナ感染から少なくとも 3 か月後に一つ以上のコロナ後遺症を経験し、症状は、疲労、筋力低下、睡眠障害等で、男児よりも女児に睡眠障害や頭痛が発症するリスクが高かったと報告されています。
医療機関で治療をしても症状がとれない、すっきりしないとのことで、親御さんが不安になってお子さんを連れて店頭にお越しになると思われます。
漢方では疲労・倦怠に補中益気湯や生脈散、心身ともに衰弱して眠れない時には帰脾湯など、お困りの症状に合わせた漢方薬をご検討いただけますと幸いです。
（コタロー通信より）
