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牡蛎(ボレイ)について

牡蛎(ボレイ)について・・・
「海のミルク」と呼ばれるカキには、亜鉛、鉄、ビタミン B12、カルシウムなどの栄養が豊富に含まれており、生のままで、焼いて、フライにして美味しく食べられます。
日本で食べられている食用のカキは主に岩牡蠣、真牡蠣の 2 種類に分けられ、岩牡蠣の旬は 6 月~9 月、真牡蠣の旬は 11 月~4 月とされています。カキの貝殻をよく洗浄し、乾燥させ砕いたものは「牡蛎(ボレイ)」という生薬になります。 第十八改正日本薬局方では、牡蛎の基原は「カキ Ostrea gigas Thunberg(Ostreidae)の貝殻」であり、その性状は「不整に曲がった葉状又は薄い小片に砕いた貝殻で、完全な形のものは長さ 6~10cm、幅 2~5cm、上下 2 片からなり、上片は平たん、下片はややくぼんで、その辺縁はともに不整に屈曲して互いにかみ合っている。外面は淡緑灰褐色、内面は乳白色である。」と規定されています。古いものほど良く、外面は青白色のものほど良品であるとされています。
中国では、上記のように洗浄・乾燥させたものを生牡蛎(ショウボレイ)、さらに高温で強熱したものを煅牡蛎(タンボレイ)と称し、加工法により区別され、使い分けがされているようです。牡蛎には精神安定作用があるとされ、気虚が原因となるのぼせ、精神不安、不眠、寝汗、めまいなどに用いられます。
また、主要成分である炭酸カルシウムの他、微量のリン酸カルシウム、タンパク質、ケイ酸塩などが含まれています。炭酸カルシウムは水にほとんど溶けませんが、漢方処方を煎じた際の煎液の酸性度に影響を及ぼします。漢方エキスの抽出工程にて抽出液の pH を測定すると、通常の処方では酸性側に傾くところ、牡蛎を配合する処方の場合には中性付近になり、生薬中の酸性成分の溶解度や煎液中で変化する成分の含量に影響を与えています。原形のままでは抽出缶には投入できず、また、個体によって形や大きさが異なるため、抽出液への影響も不安定になります。
実際に製造する際には、粉砕加工を行って適切な粒度に揃えてから配合しています。粒の大きさを管理することで、牡蛎配合処方の安定した品質の確保に努めておりますとのことです。
(コタロー通信より)

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