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中高年の女性に多い「口腔扁平苔癬」とは…痛みや味覚異常に加え、口腔がんになる可能性も

40歳以降の女性に多く発症する「口腔扁平苔癬」。口腔粘膜に生じた角化異常を伴う難治性の慢性炎症性疾患で、口腔粘膜、特に頬粘膜に両側性に白いレース状(網状)の病変を形成することが多く、びらんや潰瘍を伴うこともあります。食事や会話時の刺激・接触痛を主訴に病院を受診したり、歯科検診などで病変を指摘されたりして受診する方が多いようです。口腔扁平苔癬は、味覚障害をおこしたり、がん化したりする可能性もあります。
発症誘因と増悪要因
口腔扁平苔癬は、原因や発症のメカニズムが未だによくわかっていないため、症状に合わせて行う対症療法がメインです。日本において、現時点で口腔扁平苔癬に対して保険適用を持つ薬剤は「エトレチナート」のみですが、催奇形性があるためにほとんど処方されていないようです。口腔衛生状態や口腔機能の不良以外に、発症誘因あるいは増悪要因と考えられているものとしては、以下が挙げられます。
薬物                    その他                    非ステロイド抗炎症薬   糖尿病治療薬   過労                        抗リウマチ薬       抗うつ薬     ストレス                                       降圧剤          抗不安薬     肝炎(特にC型肝炎)                                利尿剤          抗けいれん薬   喫煙                                      インターフェロン治療薬  抗がん剤     口腔カンジダ症                  抗菌藥                   ヘルペスウイルス感染症など
口腔内の衛生状態が悪いと、口腔常在菌による二次感染を起こし、口腔扁平苔癬の発症誘因や増悪因子となる場合があります、そのため、十分な口腔清掃を行うことは初期治療として、また長期の経過観祭を行う上でも非常に重要です。
参照:口腔扁平苔癬の治療方法とその評価方法に関する文献レニューとタスクフォースコンセンサス「日口腔内誌第29巻第2号:21~35、2023,12月」
ササヘルスの口腔扁平苔癬患者に対する治療効果
ササヘルスを口腔扁平苔癬患者に投与することにより、症状の緩和が見られた1例を紹介します(研究成果は「New Food Industry 2012 Vol. 54 No.6」に掲載)。
口腔扁平苔癬の患者(51歳男性)に、ササヘルス50%希釈液(13.3ml)を1日3回、毎食事時に服用してもらい、12ヶ月間、定期的に口内写真を撮影し、唾液中の炎症性サイトカイン「IL- 6」、「IL-8」の定量を行ないました。試験開始時には口内左右に白い斑点と、左上にザラザラとした舌触りの凹凸(舌触りで言うと切れているような感触)がありましたが、約3週間後、口内左右あった白い斑点と左上のザラザラとした(切れているような)舌触り感がなくなり、滑らかになりました。
投与後、経時的にレース状や網目状の白斑の範囲が狭くなっていくのがわかります。また、唾液中の炎症性サイトカインIL-6、IL-8濃度を測定したところ、特にIL-8は顕著に減少傾向が見られました。
さらに、男性は右下奥歯が1本歯周病で歯茎が腫れ、歯がぐらついていましたが、ササヘルスの服用により、抜歯せず歯周病が治ったと報告ありました。
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