40代半ばの女性から漢方薬を2か月飲み続け、
悩み続け諦めかけていた尿失禁、尿漏れがすっかり良くなったと
お話を伺うことがあります。
「なぜ治ったのか」と聞かれると、西洋医学では説明はできませんが、漢方の世界ではむしろ当たり前のことで、このようなことはよくあります。
漢方では、加齢による老化は「腎」と深く関係しているとみています。
中国漢方の腎はイコール西洋医学の腎臓ではありません。
いわば腎の衰えは体の老化の始まり言う考えです。
女性の場合は35歳を境にして腎が少しづつ衰えてきます。
特に42歳を過ぎてからは閉経までは衰えが加速され、その後も衰えは確実に進行します。この腎の働きには尿や大便を漏らさないようにする働きもあります。この働きも腎の老化とともに低下します。そのため更年期あたりから尿が我慢できなくなり、くしゃみや咳をしたり、お腹に力を入れたときに失禁してしまうことになるのです。
「腎」を整える、働きを補う漢方薬を「補腎薬」と言い、種類が豊富にあります。
その方の体質や体調、季節に合わせて活用するのが一番ですね。