お知らせコラム

柴葛解肌湯(さいかつげっきとう)、コロナの症状を抑制…

インフルエンザなどウイルス感染症に対する有効性が報告されている漢方薬の柴葛解肌湯(さいかつげっきとう)。
軽症~中等症Iの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者に対し、発症初期段階に投与することで症状悪化を抑えることが示唆されたとのことです。今後、COVID-19治療での柴葛解肌湯が担う役割が大きいとのことです。
発熱後5日以内に開始し5日程度の内服が目安とのことです。

スペイン風邪の治療で活躍した漢方薬…柴葛解肌湯(さいかつげっきとう)
柴葛解肌湯はインフルエンザや風邪などの症状改善に用いられる漢方薬です。1918~20年にスペイン風邪が全世界で流行した際に、漢方医・浅田宗伯氏の弟子だった木村博昭氏が大青竜湯(たいせいりゅうとう)と柴葛解肌湯を併用し、自身の患者から死亡例を出さなかったという逸話が残っているとのことです。スペイン風邪は世界人口の25~30%が罹患し日本では約39万人が死亡。致死率は2.5%以上とされ、その後のインフルエンザパンデミックにおける致死率(おおむね1%)と比べ、極めて高かったことがわかるとのことです。

「日本では1918年(大正7年)4月、当時日本が統一してい日本が統治していた台湾にて巡業していた大相撲力士3人が謎の感染症で急死。同年5月の夏場所では高熱などにより全休する力士が続出したため、世間では「相撲風邪」や「力士風邪」と呼んでいたとのことです。その後、同年8月に日本上陸、10月に大流行が始まり、世界各地で「スパニッシュ・インフルエンザ」が流行していることや、国内でも各都道府県の学校や病院を中心に多くの患者が発生していることが報じられた。第1波の大流行が1918年10月から1919年(大正8年)3月、第2波が1919年12月から1920年(大正9年)3月、第3波が1920年12月から1921年(大正10年)3月にかけてとのことです。
当時の人口5500万人に対し約2380万人(人口比:約43%)が感染、約39万人が死亡したとされる。第1波の患者数・死亡者数が最も多い。第2波では患者数が減少する一方、致死率は上昇している。第3波の患者数・死亡者数は比較的少数であったとのことです。」(ウキペディア)

柴葛解肌湯は太陽病に使う葛根湯と少陽病に使う小柴胡湯に清熱桔梗石膏湯を合わせたような処方です。使用目標は、葛根湯の悪寒・頭痛・身体痛・発熱・無汗などと、小柴胡湯の口が苦い、胸脇部の張り、食欲不振、悪心、嘔吐などの症状が合わさり、さらに熱症状が強いものを目標とします。
急性熱性疾患で熱症状が強く、高熱を出し、症状が激しい場合は、柴葛解肌湯をファーストチョイスで考えるとよいとのことです。他には、発熱を伴わない頭痛、肩こり、眼痛などのほか、興奮しやすい、不眠などの精神症状などにも応用することができるとのことです。

柴葛解肌湯はインフルエンザに応用される場合が多いとのことです。
インフルエンザウイルスなどの強力な邪は、体表だけでなく一気に体の奥まで侵入し、体表、体内の両方で悪さをする場合があります。(太陽病と少陽病の合病)。このような場合、速やかに体表と体内の邪を追い払わなければいけません。このような時に葛根湯と小柴胡湯をあわせた方意を持つ柴葛解肌湯が使われるとのことです。

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