お知らせコラム

新型コロナウイルス感染症の後遺症について

世界的に猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症。
昨年は、一時的に収束の傾向が見られても、新たな変異株が現れ、多くの感染者が発生する状況が続きました。新型コロナウイルスの感染から回復した後も、長期間にわたって嗅覚や味覚の障害、倦怠感などの後遺症に苦しむ人が多数おられます。
新型コロナウイルス感染症の後遺症(以下、コロナ後遺症と略)について、現段階での概要のご紹介です。
①.原因
新型コロナウイルスによる過剰な炎症反応や、不十分な抗体による免疫応答など。
が考えられていますが、明確にはなっていません。
②.男女比、年代、
コロナ後遺症で治療を受けた患者のうち、約 59%が女性との報告があります。
コロナ後遺症による相談窓口への相談者は、
20 代が 20%、
30 代が 16%、
40 代が 22%で、若い年代からの相談も多く、どの年代でも認められています。
③.コロナ陽性判明から相談日までの経過日数
1 か月未満が 29%、
1 か月以上 3 か月未満が 28%、
3 か月以上 6 か月未満が 26%と、半年までに相談する方が多くなっています。
④.主な症状
・倦怠感:「だるい」、「疲れた」などの軽い症状から、
「体が鉛のように重く感じられる」といった強い症状、
さらに重症化し「筋痛性脳脊髄膜炎/慢性疲労症候群」に移行する事例も報告されています。
・味覚・嗅覚障害:味やにおいがわからない、
本来のにおいとは別のにおいを感じるなど、
コロナ療養後も引き続き味覚・嗅覚障害が継続している事例が報告されています。
・発熱:一般的な発熱の他に、長期間「微熱」が続く事例も報告されています。
呼吸困難:呼吸器症状が持続し、中には息苦しさで日常生活に支障をきたす事例も報告されています。
*参考:東京都リーフレット「新型コロナウイルスの後遺症について」
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/soudan/longcovid_leaflet.html
現時点ではコロナ後遺症に対する確立した治療法はなく、
医療現場においても症状に応じた対症療法が中心になっていますが、
漢方薬の活用も期待されています。
例えば、嗅覚異常でお困りの方には、「鼻、香臭を聞かざるを治す」と『万病回春』に記載されている麗沢通気湯に通竅作用のある辛夷を加味した麗沢通気湯加辛夷、
気虚による倦怠感であれば補中益気湯、さらに気血両虚なら十全大補湯や人参養栄湯など、
お困りの症状に合わせた漢方薬などがございます。(コタロー通信433)
あくまでも一例ですので、ご参考までに…

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