開気丸は「理気薬」を中心とした方剤配合により、気の巡りをよくし、ストレスや痛みの諸症状に効果的です。理気薬の主要作用には「気暢鬱舒痛悶伸」((湯頭歌)から引用)があり、これは身体のうっ滞、痛み、悶え(もだえ)などが緩和するという意味です。
元気・気力・喜愛・お気に入り・気持ちがいい・機運が上昇など「気」に関する言葉が多くあります。「気」は目に見えないものですがその働きを介して理解できます。「気」は中医学的特有な概念であり、体のエネルギーと認識され、「昇降出入」の形で身体の中に滞ることなく運行し、人体の正常な機能活動を維持します。何かしらの原因で気がスムーズに運行できなければ気滞になり、さらに気鬱、気結、気閉、気逆の重い状態になることもあります。
「痛則不通、通則不痛」(通ずれば則ち痛まず、通ぜざれば則ち痛む)と言うように、気血が阻滞して通じなくなると痛みが発生します。気滞と瘀血はまた様々な症状や病気を引き起こします。気血の運行活動は肝との関係が一番深いです。「肝主疏泄」とは肝が気の疎通・開泄に関わり、肝の疏泄機能が低下すると精神面や身体面のトラブルが多くみられます。
中医学では疎肝開鬱、理気開気の原則で自律神経失調に関連する症状を緩和できます。
気滞リスト
精神面:イライラ、怒りっぽい、憂欝感、緊張しやすい、ヒステリー、ため息
頭:張って痛い、耳鳴り
胸部:乳房が膨らんでいた痛む、胸苦しい、脇が痛む
胃腸:食欲不振、げっぷ、悪心嘔吐、胸のつかえ、胃痛、消化不良、胃腸がゴロゴロ、腹痛、腹部膨満感、下痢、下痢と便秘が交互に現れる、ガスが多い
生理:生理前や生理中に下腹部痛 など…