眼球の中は硝子体と呼ばれるゼリー状の物質で満たされています。この硝子体の中に濁りが発生すると、糸やゴミが動いている様に見えることがあり、この症状を飛蚊症と呼びます。飛蚊症には、加齢に伴うものと病気に伴って起こるものがあります。
加齢に伴う飛蚊症の多くは、40代から70代くらいの間に硝子体が眼球の内側の網膜から自然に離れていくときにおこるものです。加齢に伴う飛蚊症は、通常は治療の適応になりません。
これに対して、病的な飛蚊症とは、網膜裂孔、網膜剥離、硝子体出血、ぶどう膜炎などに伴って、硝子体の中に濁りが生じて起こるものを指します。急に強い飛蚊症が発症した場合は注意が必要です。早めの眼科受診してくださいとのことです。(読売新聞1/21)
中医学の観点から・・・
飛蚊症は「肝血虚」と考えます。日頃からレバーやホウレン草、枸杞子などで肝血を補いましょう。眼底出血は、「瘀血」と考え、丹参、センキュウ、芍薬、三七人参を使います。リスクである近視は「肝」と「腎」の陰不足、ストレスは「肝」と、老化は「腎精」と大きくかかわります。予防には、杞菊地黄丸のほか、網膜を強くする玉屏風散(ぎょくへいふうさん)(衛益顆粒)、参苓白朮散(じんれいびゃくじゅつさん)(健脾散顆粒)などを使います。