網膜の中心部にあり、光を感じる視細胞が集中している部位を「黄斑」と呼ぶ。黄斑が加齢や生活習慣の乱れによってダメージを受けてしまうのが加齢瘀黄斑変性です。高齢化の進展や生活の欧米化を背景に患者が増えてきていて、なかでも男性に多いとされます。
物が歪んで見える、視野の中心が暗くなる、色が分かりにくい、視力が低下するといった症状がみられる。片目から出るケースが多く、もう片方の目で補えているうちは異常に気付きにくいです。
予防には生活の改善が欠かせないです。まずは食事です。専門家は「油の多い肉などの高脂肪食を控え、野菜や魚を積極的に取るとよい」と助言をします。スマートフォンやパソコンなどの画面から青色光も黄斑に障害を及ぼしかねないので注意が必要とのことです。(日経1/29)
中医学の観点から・・・
老廃物やむくみは「痰湿」、出血は「瘀血」と考えます。また、遺伝的要素や加齢は「腎精」と関係します。「痰湿」、「瘀血」を取り除きながら、「腎精」を考えます。シベリア霊芝(チャガ)や雲芝(うんし)などのキノコ類や参苓白朮散で黄斑のむくみを取り、丹参、センキュウ、芍薬、三七人参などで瘀血対策、地黄、枸杞子、女貞子、旱蓮草、冬虫夏草、鹿茸などで「腎精」を補うことが重要です。