お知らせコラム

サウナの4つの効果と危険な使い方について

現在「サ活」という言葉が生まれるほど空前のブームを引き起こしている「サウナ」。
「サ活」とはサウナ活動の略。
サウナは、さまざまな健康効果が謳われている一方、リスクを指摘する医師も少なくありません。ここで、サウナのメリット、デメリットを紹介です。

サウナが体に良いって本当?
サウナに入ると、急激な温度の上昇によって循環器系、呼吸器系、心血管系、そして免疫系の働きが促進され、目に見えてわかる発汗作用のほか、血管の拡張作用があります。このことから、サウナにはデトックス、心臓病リスクの低減、疲労回復、ストレスの軽減、身体能力の向上、痛みの軽減、免疫力アップ、美肌といったさまざまな効果が期待できるとされています。

サウナのメリット

デトックス効果
発汗は解毒(デトックス)の主なメカニズムになります。定期的にサウナに行く人は、発汗によるデトックス経路が向上し、1時間あたり最大 2L の汗を出すことができるとも言われています。

心臓病リスクの低減
ある研究では、週に 4 ~ 7 回サウナを利用した人は、週に 1 回サウナを利用した人よりも、致命的な心臓病または心臓発作のリスクが 48% 低下しました。心筋の収縮を改善し、動脈硬化と血中脂質を減らし、血圧を下げることで、サウナが心臓の健康に役立つ可能性があることも示唆されています。

美肌
サウナを使用すると交感神経と副交感神経のバランスが整い、肌のバリア機能を正常に戻すことができ、肌荒れの改善につながります。また、サウナの血流改善効果により、肌の細胞のすみずみまで栄養と酸素を送れるので、肌のターンオーバーを促進する効果があります。

疲労回復/ストレス軽減
サウナは、気分の高揚や幸福感に関連するホルモン「β-エンドルフィン」を増加させます。それにより、ストレス軽減・痛みの緩和などの効果も期待できます。

サウナが体に悪いといわれる理由
一方で、サウナでは「血管内の水分」が発汗により失われるため、血管の中がドロドロになり、心臓や血管に大きな負担をかけるリスクがあるとされています。まず、高温の中で大量に汗をかくため、脱水症状や熱中症を起こしやすくなります。そして、脳の温度が上昇し自律神経がオーバーヒートすると、血圧や心拍、体温などの調節機能が低下し、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが生じます。そんな状態で水風呂に入ることは、心臓発作のリスクをさらに高めることになるのです。

サウナのデメリット

脳梗塞、心筋梗塞のリスク
高温の室内に身を置くことで、血管が拡張し、全身の血流はよくなりますが、言い換えれば血圧は低い状態になっているのです。高血圧で血圧を下げる薬を飲んでいる人は、特に注意が必要です。また、心臓をとりまく冠動脈が狭くなっている人は、心筋梗塞、脳梗塞を起こすリスクが高まります。冠動脈が狭くなっている場合、サウナでいきなり血圧が下がると、血管内の血液を送っている組織や細胞に血液が十分に供給されない虚血(酸素が足りない状態)に陥るためです。

脱水、血管内脱水
1回のサウナで大体300~400mlの水分を失うと言われています。
これを何回も繰り返し、体重を落とす人もいますが、脂肪が落ちて体重が減っているのではなく、水分、特に血管内の水分が抜けて、「血管内脱水」を起こしているだけなのです。
水分が抜けた血液は、その粘り気が増し、いわゆる血液がドロドロの状態になっています。血液がドロドロになると、脳梗塞や心筋梗塞はもとより、痛風、尿管結石のリスクも高まります。
高血圧や血管が狭くなっているような人は、「超低血圧」「虚血」「脱水」に同時に見舞われることとなり、細心の注意を払わなければ命をも落としかねません。

超高血圧状態
サウナ後の「水風呂」、実はこれはとても危険な行為なのです。血管が締まり、血圧が急上昇します。サウナで低血圧になった直後に超高血圧状態になるといった血圧の急激な変動は、心臓や血管に大きな負担をかけます。血管が破れる、血管内の血栓がはがれて詰まるなど、脳卒中や心筋梗塞のリスクが一気に高まります。特に40歳以上の高血圧の方は注意が必要です。

体に負担をかけないサウナの使い方

サウナは心身の健康にとても良い影響がある一方、一歩間違えれば命をも落としかねないリスクが潜んでいます。サウナの健康効果を得ながらも、より安全に楽しむには、激しい血管の収縮を避け、負担をかけ過ぎない入り方が大切です。

低温サウナで短時間を心掛ける
血管の拡張をほどほどにするためにも、低温サウナで短時間の入浴に留めておきましょう。心臓の鼓動がバクバクしてきたら要注意!それは血管が悲鳴をあげているサインです。友人、または自分自身といつまで入っていられるかを競うような「我慢大会」をする必要はどこにもありません。

水風呂は短時間
水風呂も血管の収縮をほどほどにするために、短時間で切り上げましょう。長くつかると、高血圧状態を加速させます。急激な温度変化、血圧変化を避けるためにも、半身浴、あるいは冷水シャワーが良いでしょう。また、外気浴もマイルドに体を冷やせるのでおすすめです。

水分補給をこまめにする
脱水症状を防ぐためにも、まずは入浴前にしっかり水分補給をしておきましょう。
入浴前に体内に水分を溜めておくことで、より多くの汗をかくことができ、デトック効果が高まります。汗とともに塩分も出ていきますので、塩分補給をしておくのも効果的です。サウナ後のビールを楽しみにしている人もいますが、ビールは利尿作用があるので水分補給にはなりません。
逆に血管内脱水を起こしているにもかかわらず、ビールを飲んで脳梗塞で倒れるケースもあります!サウナ後には、水分だけでなく失ったナトリウムなどの電解質を同時に取ることができるイオンウォーターがおすすめです。
誤った・過度な「サ活」は、血管内の水分を奪い、血液をドロドロにし、血管を細くしていることを肝に銘じておきましょう。
(ビューティーアンドリサーチ)

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