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診断では分からない?「隠れ貧血」

貧血と言えば一般的に血液中のヘモグロビン濃度が低い「鉄欠乏性貧血」を指しますが、
最近ではヘモグロビン値だけでは分からない「隠れ貧血」が増えています。
体内には約3gの鉄が存在し、そのうち6〜7割はヘモグロビンの成分として赤血球内に存在します。
残りの一部はフェリチンと結合し、肝臓や脊髄などに「貯蔵鉄」として蓄えられています。
体内で利用できる鉄が足りなくなると、一時的に体内の貯蔵鉄から鉄不足を補います。
この貯蔵鉄が少なくなる状態が、かくれ質血(潜在性鉄欠乏)なのです。フェリチンは一般的な検査の対象でなく、ヘモグロビンが基準値内であれば「正常」と診断されるケースが多いため、見逃されがちです。
貯蔵鉄不足から不眠やうつも・・・
一般的な貧血の場合は、顔色が悪かったり、爪が割れたり、抜け毛になるなど自覚できることが多いようです。しかし、貯蔵鉄(フェリチン)が不足している「かくれ貧血」の場合は、
「歳のせいかな」「疲れただけかな」と、放置してしまいがちです。放置すると肩こりや不眠、慢性疲労状態となり、ひどい場合はうつ病などと間違われることもあります。
(参照:内科医が教える「かくれ資血」の原因と対策。効果的に鉄分を摂る方法とは?)
シミにも関係?!鉄の様々な役割
鉄は赤血球を作り、体内に酸素を運ぶだけでなく、コラーゲンを作ったり、筋肉を収縮させたり、骨や皮膚、粘膜の代謝に働くなど重要な役割をしています。しかし、赤血球をつくること、酸素を運ぶことを最優先させるために鉄が足りなくなると、そのほかの役割ができなくなってきます。
シミの原因であるメラニンを分解する酵素にも鉄が必要です。そのため、鉄不足の人は血の気が引いて色が白いのにも関わらず、シミができやすくなるのです。女性で月経があり、以下のチェック表で1つか2つ該当する項目がある人は、かくれ貧血の可能性があります。
☐立ちくらみ・めまいがよくある
☐慢性的な肩こりや頭痛がある
☐物を落としやすいなど力が弱くなった
☐知らないうちに足などにアサができている
☐とにかく疲れやすい
☐生理前後、生理中に不調になる
☐薬が飲みにくいなど、のどに不快感(つかえ感)がある
☐生理の出血量が多い
☐理由もなくうつっぽい、またはすぐにイライラする
☐シミができやすくなった。

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