糖尿病の患者さんが病院で指摘されること
1.血液検査の結果(医師)
2.薬の服用について(医師)
3.栄養の状態について(管理栄養士)
糖尿病の場合、完治することは難しいので患者さんの年齢もさまざまです。
病院の待合室の前では50 ~ 80代の方を多く見かけます。
ですが、この3つの指摘については共通しています。
それでは、なぜこの3つの項目が重要なのでしょうか?
1. 血液検査の結果
血液検査によって糖尿病の進行状況や合併症のリスクが分かります。
血液検査の中でも「ヘモグロビンA1c」は一番重要視される項目です。
このヘモグロビンA1cが上昇傾向にあると、処方薬の変更なども検討されます。
そして、毎回ヘモグロビンA1cについての指摘を受けるのです。
ですから、ほとんどの糖尿病患者さんは自分のヘモグロビンA1c(HbA1c)について、どの程度であるのか把握できています。
しかし、把握できていても正常な数値に戻すことができているとは限りません。
また、狭心症などの心疾患を持っている場合は、LDL(悪玉コレステロール)やTG(中性脂肪)についても指摘されます。
2. 薬の服用について
糖尿病の診断を受けた場合、ほとんどの方は薬を処方されます。
なかには食事療法と運動療法だけで対応する場合もありますが、通常は
・薬の服用
・食生活の改善
・運動の習慣
この3つの方法をとります。
処方薬の効果は血液検査の数値の増減でわかりますし、糖尿病歴が長くなるほど薬は増える傾向にあります。
病歴の長い高齢者の場合、心疾患などの合併症のある方も多く、1回に飲む薬が20種類以上というケースもあります。
そのため、薬の服用と体調の変化について医師から毎回、聞かれます。
というのは、薬の量が多くなるほど副作用の原因も増えてしまうからです。
(どの薬が影響して副作用を起こしているのかを把握するため)
ときには、その症状は病気が原因なのか、薬の副作用なのか、分からない場合もあり「薬を減らしたら症状が改善した」このようなケースもあります。そのため、薬は病気を治療してくれますが、副作用もありますので、薬の量が増えないようにすることも大切です。
3. 栄養の状態
定期的に通院している場合は、管理栄養士による栄養指導を必ず薦められます。
普段どのような食事をとっているのかを把握したうえで
・どのように食事を改善すればいいのか
この点についてのアドバイスをしてくれるのが管理栄養士です。
高齢者で痩せていってしまう場合は、栄養が不足している場合も多いので、この点についても適切なアドバイスがあります。糖尿病の進行を防ぐ為には、過度の栄養摂取を控えることが大切です。
毎日の食事を適切にすることで糖尿病の改善ができます。血管・血液の状態を把握しましょう。
糖尿病を進行させないためには、定期的な検査による血液の状態の把握が大切です。
なぜなら、高血糖の状態を放置してしまうと、血管が老化してしまい、血管の柔軟性がなくなると心疾患などのリスクが高まるからです。
また、悪玉コレステロールや中性脂肪が増えると血液はドロドロになり、血管が詰まりやすくなり脳梗塞などのリスクも高まります。
最近では、血流が悪いと認知症の原因になるということも分かってきました。このようなリスクをなくすためにも、定期的に血液検査をするようにしましょう。