お知らせコラム

肥満や認知機能の低下のリスクを高める・・・休日の○○習慣

休日はついつい朝寝坊、午前中はずっと布団の中でだらだら。
いっぱい寝て、十分休んだつもりなのになぜか月曜日がしんどい。
こんな経験はありませんか?
“月曜がしんどい”のは、「ソーシャルジェットラグ」が原因かもしれません。
ソーシャルジェットラグとは・・・
「ソーシャルジェットラグ」とは、仕事や学校などの“社会的制約がある日”と、“休日”との就寝・起床の生活リズムのズレのことです。
平日と休日の生活リズムが違う人ほど「ソーシャルジェットラグ」がひどいということです。
人間の体は、
・睡眠と覚醒
・体温や血圧などの自律神経系
・ホルモン分泌等の生理活動
約24時間周期でリズムが一定していると体調が良いです。しかし、休日の寝だめや不規則な生活は、これらのリズムを乱してしまいます。

ソーシャルジェットラグのカラダへの影響
・肥満、メタボ
65,000人以上のヨーロッパ人のデータから、ソーシャルジェットラグが大きいほど、BMI(体格指数)値も高くなるということが報告されています。
また、メタボリックシンドロームとの関係をみた研究では、ソーシャルジェットラグ大きいほど体脂肪量が多く、メタボ率も高いという結果が報告されています。
特に夜型の人の場合、空腹中枢を刺激するホルモンが夜遅い時間に分泌されるため過食による肥満やメタボになりやすい傾向があります。
・認知機能、集中力、学力の低下
ソーシャルジェットラグが大きい学生ほど、講義を受けたあとに受ける習熟度テストの成績が悪いという結果がみられました。
また、体内時計のリズムに合わせて眠ることが日々のパフォーマンスにどれだけ影響を及ぼすのかを調べた研究では、適切な時間帯から約1時間ずれて眠ることで、就寝前と起床後のどちらのテストの成績も有意に悪くなることが示されました。
・月経リズムの乱れ
ソーシャルジェットラグによる体内リズムの乱れは、ホルモン分泌に影響を与えるため、月経リズムの乱れにつながるリスクが高まります。
また、平日に比べ土日などの休日に寝だめする人は、しない人に比べ、生理に伴う症状が重くなる ことが報告されています。
さらには、ホルモン分泌が乱れることで、女性は乳がん、男性は前立腺がんなどのホルモンが関与するがんのリスクが高まることが指摘されています。
・疲労感の蓄積
平日の疲れは休日の寝だめで取る!
実はこれ、逆効果で、体内時計がずれることで日中は活動モードにならず、疲れやすくなってしまいます。さらに、休日の2日間朝寝坊をすると、日中の疲労感や眠気を翌週の前半まで引きずってしまうという研究結果が報告されています。
海外旅行などによる時差ぼけは一時的なものですが、毎週のようにソーシャルジェットラグが起きると、その影響が長期にわたり、度合いが大きいほど健康リスクが高くなります。ソーシャルジェットラグを解消するには、たとえ就寝時間が異なっても、質の高い睡眠をとり、いつもと同じ時間に起きて朝日を浴びることが大切です。

日ごろから質の高い睡眠をとるために
質の高い睡眠とは 、脳もカラダも十分に休めている睡眠を指し、具体的には
・スムーズな入眠
・夜中に目覚めることが少ない
・深く眠れたと実感できる
・目覚めがスッキリ
・昼間の疲労感が少ない
などの状態が、厚生労働省の指標でもあげられています・・・
では、日ごろから質の高い睡眠をとり、ソーシャルジェットラグを解消・予防するにはどうすれば良いのでしょうか?
・決まった時間に起きる
毎朝決まった時間に起き、朝日を浴びると体内時計がリセットされ、時差ぼけ状態になるのを防ぎます。カラダがしっかりと目覚めることで、夜になると自然とカラダを休めようとするため、入眠しやすくなります。
また、平日の寝不足を取り返すには、“休日の朝寝坊”ではなく、“夜に早く寝る”のが正しい方法です。逆に、寝不足でなければ、いつもより早い時間に寝ようとしてもなかなか寝付けないでしょう
・朝食を必ず食べる
朝食は体のさまざまな臓器に朝が来たことを知らせ、体内時計の乱れを整える効果が期待できます。また、血流を促進してカラダや脳を目覚めさせる役割もあります。特にたんぱく質が多い朝食は、体内リズムを整えるのに効果的だという研究報告もあります。スムージーなども有効です。
・適度な運動
日中、ウォーキングやジョギングなど適度な運動を行うことでカラダが疲れを感じ、夜はスムーズに入眠できるようになります。
また、日中に運動し体温が上昇すると交感神経が刺激されますが、その反動で夜はリラックスをつかさどる副交感神経が優位に立ちやすくなるので、寝つきもよくなります。
・ソーシャルジェットラグ2時間以内をキープ
2022年に発表された京都府の高校生を対象に行われた調査研究では、2 時間を超えるソーシャルジェットラグが、顕著な睡眠の質の低下と日中の強い眠気との関係を示すことが明らかに!
一方、1 時間を超え 2 時間以内のソーシャルジェットラグでは睡眠の質や日中の眠気との関連は認められなかったため、ソーシャルジェットラグは 2 時間以内に抑えることが目安となる可能性が示唆されました。(ビューティーアンドヘルスリサーチ社)

 




 

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