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大棗(たいそう)

大棗(たいそう)
棗(なつめ)はヨーロッパ南部、アジア西南部原産のクロウメモドキ科の落葉の小高木。初夏に淡緑色の小花を咲かせ、夏には淡黄色の長楕円球形の果実が細い枝にたくさん実り、秋には数センチほどに育った果実が熟して赤く色づきます。熱した果実は甘みがあって生食されるほか、乾燥させてお菓子や薬膳料理に幅広く使用されます。また中国では古くから食用としてだけではなく薬用にも用いられ、日本にも「延喜式」(927年)にその名が登場しています。
生薬の大棗は茶の熱した果実を乾燥させたもの。
胃腸の働きを改善して体を養い、精神を安定させる働きがあるとして、胃腸虚弱による食欲不振、神経症による不安・動悸などに応用されます。また、他の薬物の強すぎる性質を穏やかにする働きもあるとされ、帰脾湯、補中益気湯、苓桂甘棗湯など一般用医薬品漢方製剤210処方のうち約3分の1に配合されています。
(原産地については、日本漢方生薬製剤協会のホームページを参考にいたしました。)

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