5月8日に「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」が廃止されました。これで、今年の夏は久しぶりにマスクの要らない夏を過ごすことができますね。
しかし、ここ数年のマスク着用生活で、マスクのさまざまなメリットに気づいた人も多いはず。
ある調査では、マスク着用のメリットとして以下のようなアンケート結果が発表されました。
1位 抗菌・抗ウイルス(31.3%)
2位 メイクをしなくてもよい(27.3%)
3位 口臭が隠せる(22.8%)
4位 ひげを剃らなくてもよい(19.3%)
5位 歯の汚れ・矯正などを隠せる(18.1%)
特に注目したいのは、3位の「口臭が隠せる」。
10~60代、男女問わず4~5人に1人が理由として挙げており、口臭は日本人の共通の悩みといえるかもしれません。口臭の原因にはいくつかありますが、最も多いのは、歯周病やむし歯によるもの。しかし、歯磨きやうがい、また定期的に歯のクリーニングを行い、歯周病やむし歯がなくてもまだ口臭が気になるという場合は「臭い玉」が原因かもしれません。
口臭の原因にもなる「臭い玉」とは?
あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、臭い玉とは喉の奥の方にできる白い塊です。
正式には「膿栓(のうせん)」と呼ばれ、1~5㎜程度の大きさで、咳やくしゃみをした拍子に外に出てくることもあります。
名前の由来となるその臭いは、下水やドブ川に例えられることもあるようです。
臭い玉は喉にある扁桃腺の小さなくぼみにできます。扁桃腺は細菌やウイルスが体内に入るのを防ぐ器官で、このくぼみに口から入ってきた細菌やウイルスをとり込み、退治します。
つまり、臭い玉は細菌やウイルスの死骸が扁桃腺のくぼみにたまり、塊となったものなのです。
乾燥した季節には、空気中に塵やほこりが舞い、それらを吸うことで臭い玉に付着して、さらに大きくなることもあります。
逆に、室内を加湿し、清潔にしておくことで、臭い玉が大きくなるのを防ぐことができます。
自宅でできる臭い玉を除去する2つ方法
口臭の原因が臭い玉と分かれば、もちろんそれを取り除きたくはなりますが、どのように取り除けばよいのでしょうか?
自力で取ることも可能ですが、逆に扁桃腺や喉を傷つける危険もあり、その結果、臭い玉が増えることにもなりかねませんので、注意して実施しましょう。
綿棒
取り除ける可能性も高く、安価なため最もポピュラーな方法です。
コツとしては、臭い玉のあるポケットの周りを軽く押さえることで、ニュルッと臭い玉が出てきます。しかし、逆に臭い玉自体を押してしまうとポケットの奥に入ってしまい、さらに取り出しにくくなることもあります。
あまり強く押すと扁桃腺を傷つける可能性があるので、注意が必要です。
ウオーターピック
ウオーターピックの水圧を利用して臭い玉を取る方法です。しかし、「水圧が強すぎて喉を傷めた」「臭い玉が前よりできやすくなった」などの否定的な意見が多く見られます。また、咳やくしゃみで、偶然に臭い玉が取れることはありますが、確実性があるわけでもなく、必要な時に取れるわけでもありません。自力で頑張っても取れず、それでもどうしても臭い玉を取りたいという方は、歯医者さんや耳鼻科のお医者さんに相談してみるのも良いでしょう。
臭い玉を作らない為の3つの方法
できてしまった臭い玉は仕方ありませんが、臭い玉が出来にくくすることは可能です。病気でもなんでも、やはり予防が一番です。以下の対策で、臭い玉をできる限り作らないようにしましょう!
①うがい
口の中が乾燥すると細菌が増殖し、臭い玉ができやすくなります。うがいをこまめにすることで口の中の乾燥を防ぐことができるので効果的です。また、うがい薬の使用や緑茶などカテキンを豊富に含んだ殺菌作用の高い飲み物を飲むことで、細菌の数を減らし、臭い玉ができるのを抑えることができます。
②鼻呼吸
先にも述べたように、口の中の乾燥は臭い玉をできやすくしますが、それだけではなく、むし歯の原因にもなります。そのため、口呼吸ではなく、鼻呼吸を意識して行いましょう。鼻呼吸をすることで、臭い玉の原因の1つである空気中の塵やほこりを鼻毛でキャッチすることができ、さらに空気を加湿する作用もあります。
③口の中を清潔に保ち、細菌をため込まない
基本中の基本、毎日のマウスケアをしっかり行うことです。
歯周病やむし歯、歯の磨き残しなども臭い玉の原因になりますので、歯磨きは当然ですが、デンタルフロス、マウスウオッシュも必須です。
特にマウスウオッシュは、歯ブラシやデンタルフロスでは取りきれない細菌まで殺菌できるので、毎日欠かさずに使いたいものですね。