貧血というと、鉄の摂取不足と考えがちですが、しかし原因はそればかりではございません。実は性別や年齢によって目立つタイプが異なっていきます。特に若い男性や中高年では他の病気が隠れているので気を付けたいですね。
赤血球の中にある酸素を体内に運ぶヘモグロビンの濃度が下がっている状態を貧血と言います。
血液100mlあたり、
男性では、13g未満
女性では、12g未満
80歳以上の場合では、11g未満が目安とされています。
原因として考えられているのが鉄不足、鉄はヘモグロビンを作るのに必要で、体内に一定量貯蔵されています。何らかの原因で減ってしまうと貧血が起こります。
ほとんどの原因は鉄の摂取不足とのこと…
特に若い女性は過度なダイエットや厳格な採食をする人がおり、
鉄やたんぱく質などの血液をつくのに必要な栄養素を摂取しない方が多いとのことです。
また、高齢者も多く、食が細く偏りがちなのが原因とのことです。
成人男性での貧血は少ないのですが、消化器潰瘍などの重い疾患が隠されているので注意が必要です。
症状として、
・だるさ、疲労感が抜けない
・軽い運動でも動悸や息切れがする
・朝起きるのがつらい
・髪の張り、艶がなくなりが抜ける、抜けやすい
・顔が青い白い、肌荒れ
・スポーツのパフォーマンスが落ちた
・ボーとしていることが多い など・・・
女性の場合、月経も影響します。
大量の出血を伴う過多月経の女性は意外に多く、毎月繰り返されると鉄が足りなくなってしまうとのことです。またその背景にある子宮筋腫や子宮腺筋症がある場合は、その治療も必要になります。
中高年に多い高血圧や糖尿病などの生活習慣病も注意が必要です。腎臓は赤血球を作るホルモンを分泌しているので、腎機能が低下してしまうとそのホルモン量が減ってしまい腎性貧血を引き起こしてしまいます。
病気などの原因でない栄養障害であれば、食生活よってある程度は改善します。鉄を豊富に含む肉や魚などを取るようにし、また鉄の吸収を良くするビタミンCが豊富な食材も一緒にとるといいとのことです。
高齢になってくるとそもそもヘモグロビン濃度が下がりやすいので、貧血の原因も様々になっていきます。気を付けていきたいですね。
(日経参照)